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2023
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10
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17

台北ファッションウィーク2024春夏 開幕

「台湾の次世代ブランドによるストリートファッション」

尚未上傳輪播圖
輪播圖說

撰文 : 寧淨編輯部

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台湾
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台北ファッションウィーク
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台湾ブランド
オープニングショー《青·春》では、6組の台湾ブランドがヒップホップ、ロック、グラフィティ、漫画、AIなどを取り入れた「台湾のストリートファッション」を提案

台湾最大級のファッションイベント「台北ファッションウィーク2024春夏」が、文化部(文化庁)、経済部(経産省)、台北市などの共同主催により、10月11日から10月17日に松山文創園区で開催されています。10月11日にオープニング・ファッションショー《青·春》が行われました。これまで、アート、先住民文化、伝統工芸などとコラボレーションした開幕ショーを行い、ファッションと文化の垣根を超えコラボレーションを重視していることから、海外メディアの注目を浴びています。

文化部の次長王時思氏は、「今回は『ユースカルチャー』をテーマにしています。世界のファッション業界は若者のユニークな視点こそがポップカルチャーに影響を与える鍵であると考えています。オープニングショーは6つの次世代ブランドが、ティーンが好む要素を解釈し、台湾のユース・カルチャーを探求しながら、台湾のストリートファッションを世界に発信します。」とあいさつしました。

 

今回の台北ファッションウィークには、15のブランドが登場します。また、期間限定デザイナーズセレクトショップや国際服飾品バイヤー商談会も開催されます。

今回のオープニングショーのテーマは「ユースカルチャー」。参加したブランドは左から.67ARROW、JUSTIN XX、oqLiq。(画像提供: 台北ファッションウィーク)

従来のランウェイを打ち破るオープニングショー《青·春》

オープニング・ファッションショーには、「.67ARROW」、「(A)crypsis®」、「ANOWHEREMAN」、「oqLiq」、「PLATEAUSTUDIO」、「JUST IN XX」の6の台湾ブランドが登場し、HIP HOP、ロック、グラフィティ、漫画などユースカルチャーからインスピレーションを受けた作品を披露。日本のYoutubeチャンネル「THEFIRST TAKE」にも出演した台湾のアーティスト、韋禮安(WeiBird)も会場を訪れました。

ダンサーが.67ARROWと(A)crypsis®のコレクションを身に付け「ダンスバトル」を繰り広げました。(画像提供:台北ファッションウィーク)
参加したブランドは左から(A)crypsis®.、ANOWHEREMAN、67ARROW。(画像提供:台北ファッションウィーク)

①.67ARROW & (A)crypsis® × HIP HOP

オープニングショーは、抽象的、衝突、プライド、狂気をコンセプトとした「(A)crypsis®」と、具体的なミリタリーさを脱却し”見えない武器庫”と称される「.67ARROW」によって幕を開けました。20人のHIPHOPダンサーが両ブランドを身に付け「ダンスバトル」を繰り広げました。伝統的なランウェイと異なる形で、若い世代の反逆精神を表現しました。

「(A)crypsis®」の特徴は、異素材ミックス、インターレース、グラフィックの回転などをデザインに取り入れることです。複数の技術を組み合わせ、刺繍、シェニール、多重プリント、編み込み、手縫いなどで丁寧に作り上げ、さまざまなプロセスで服飾を解釈しています。「.67ARROW」はワイドなショート丈トップスにバギーパンツを合わせた、今シーズン注目のシルエットです。ステンシル、デジタル・プリント、編み込み、スプライシングなどを組み合わせています。自由な雰囲気の中、強いブランドスタイルを表現しています。

②ANOWHEREMAN× ロック

俳優である陳柏霖(チェン・ボーリン)と友人でデザイナーのAnthonyによるブランド「ANOWHEREMAN」。ブランド名はビートルズの楽曲「ひとりぼっちのあいつ(NowhereMan)」に由来しています。自由と抵抗を表すロックミュージックの要素を組み合わせることで、現在と過去という異なる時空間のファッション的つながりを生み出します。デザインコンセプトは、服飾の最も根源である生地とパターンから、デザイナーの時事、生活感などの感触を取り入れ、これまでと違ったオリジナルデザインを作り出しました。

参加したブランドは左からPLATEAUSTUDIO、PLATEAU STUDIO、oqLiq。画像提供: 台北ファッションウィーク)

③PLATEAU STUDIO × グラフィックアート

東京ファッションウィークAW23に登場した「PLATEAU STUDIO」は、服飾を通して台湾の芸術文化を広めることを目指しています。今回のテーマは「グラフィティ」です。国際的に注目を集めるグラフィック・アーティストReachと共に、モデルをキャンバスに見立て、グラフィティアートとファッションの可能性を披露します。

また、「アフターコロナの穏やかな状態やシンプルな生活を通して面白さを発見する」ことも目的としており、デザインを一般的な丈やショート丈に戻しています。アシンメトリー、異素材ミックスのみならず、デジタル・プリント、ワッシャー加工、クリンクル染色、装飾物加工などにより生地の風合いを引き出すことで、さまざまな着こなしが可能となっています。また、ルーズなシルエットにより時間や状況にとらわれないモダンでレトロな雰囲気を合わせ持ちながらも一貫して多様な特徴を維持しており、「PLATEAUSTUDIO」ならではの視点で、台北と東京をつなぎたいとしています。

 

④oqLiq × 漫画

高い機能性を備える「oqLiq」のテーマは「漫画」です。人気漫画の手描き要素を取り入れ、三次元を二次元に変換し、アニメのようなメイクや服飾を通じて、ディフュージョンデザインの概念で、AIによる潜在的な拡散モデルから、科学概念の解体、再構築、復元、バランスなど平面的な夢が現実のファッションショーに飛び込んだような錯覚を覚えます。

また、台湾の現代アートのアーティストであるCOWPER WANG氏、そして漫画家のEli Lin依萊氏が分野を超えてコラボレーションし、コミック的レイヤーとクラシックな要素を試行錯誤しながら興味深いストリート・スタイルとして生み出し、機能性服飾の新しい定義を表現しています。

参加したブランドはJUST IN XX。画像提供: 台北ファッションウィーク)

⑤JUST IN XX × AI

今年9月に東京伊勢丹新宿店でポップアップイベントを開いた「JUSTIN XX」は、オープニングショーのラストを飾りました。

『よりローカルに、よりインターナショナルに』をブランド精神とする「JUSTIN XX」は、現代において最も重要なテクノロジーであるAIをテーマとし、テクノロジーとファッションの結晶《So Soul MAD House(獣鎖精神病院)》を打ち出しました。AIチャットロボットが、デザイナーの周裕穎氏と会話する中で、実在しない漫画家、虲丸を生み出し、漫画「獣鎖精神病院」について話し出しました。そこに登場する6人の職業、服装、精神的特性などが、三次元である今シーズンのコレクションとなりました。AIからインスパイアされていますが、AIにも予測できないショーとなりそうです。

日本のYoutubeチャンネル「THEFIRST TAKE」にも出演した台湾のアーティスト、韋禮安(WeiBird)も会場を訪れました。(画像提供: 台北ファッションウィーク)

15のブランドショーは台北市内各地で開催

「台北ファッションウィーク2024春夏」は15のブランドショーを予定しています。

10ブランドによるショーは公式会場である松山文創園区にて開催されます。台北ファッションウィークで長年発表してきた特色ある7つのブランドと、台北市ファッションショーに参加したWooLeeX、楽天ファッション・ウィーク東京に参加したIRENSENSE、台北ファッションウィーク2023秋冬で伝統工芸のクロスオーバー・オープニングショーに参加した新世代ブランドWEI.TZU-YUANが登場予定です。

また4つのテーマ別ショーも開催。台北市ではDanielWong、JENN LEE、Liyu Tsai、RAY CHUが発表し、#DAMURは台北市を離れ高雄市愛河での発表となります。

各ブランドは、宗教芸術、歴史文化から日常の光景、ダイバーシティ・インクルージョン、AIテクノロジーまで、さまざまにインスピレーションを受け今季のテーマを考案しています。

デザイナーならではのスタイルで独自のブランドらしさを創造し、台北ファッションウィークの多文化的価値を作り上げます。

詳細は公式サイトをご覧ください。(https://tpefw.com/)

 

参加ブランド:IRENESENSE、SILZENCE× AIW、GIOIA PAN、WEI.TZU-YUAN、Seivson、oqLiq、INF、WooLeeX、Story Wear、WANGLILING、LiyuTsai、RAY CHU、JENN LEE、#DAMUR、Daniel Wong

国際服飾品バイヤー商談会&期間限定セレクトショップ

台湾デザイナーズブランドの国内外市場拡大を支援するため、海外の有力バイヤーらを招待し、10月12日(木)から10月16日(月)まで、松山文創園区で国際服飾品バイヤー商談会を開催します。

また10月29日までの期間中は、台北市内のSOGOデパート復興館で「台北ファッションウィーク・セレクトショップ」を展開。40あまりの厳選されたファッションやジュエリーブランドブランドが集結します。

2023 台北ファッションウィークSS24のメインビジュアル。(画像提供:台北ファッションウィーク)

 

「2024 台北ファッションウィークSS24」開催概要

● 会期:2023年10月11日(水)〜10月17日(日)

● 公式会場:松山文創園区(Songshan Cultural and CreativePark)

● 主催:行政院文化部

● プロデュース:台湾コンデ・ナストグループ CNX Taiwan

● 公式サイト:https://tpefw.com/

● Facebook: @tpefashionweek

● Instagram:@tpe.fashionweek

● YouTube:https://www.youtube.com/@taipeifashionweek4596

● 台北ファッションウィーク・セレクトショップ

開催期間 :2023年10月11日(水)〜10月29日(日)

開催場所 :台北 SOGOデパート復興館5階

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